線幅調整機構

そして、NH-1S の特徴の一つは「線幅調整機構」にもあります。

 

グランドで行われる競技は幾つかありますが、その代表は「陸上」「テニス」「野球」「サッカー」等の

競技でしょう。ここで案外見過ごされているのが「各競技ごとに決まった線幅がある」ということ。これは競技関係者でも案外知らない方がおります。 ※線幅は各競技のルールブックに記載されています。

勿論この線幅はあくまでも公式競技時の時のことで、普段の練習時はあまり気にすることはないと思いますが、ただ長い直線をグニャグニャ曲がった線では引いて欲しくないものです。

なぜグニャグニャ曲がった直線になるのか・・・それはグランドの凸凹にもよりますが、皆さんお使いのラインカーが2輪のラインカーだからではないでしょうか。

一般的にラインカーには、2輪のラインカーと4輪のラインカーがありますが、それぞれ特徴を持っておりますので使い分けをするのがベターです。

 ※2輪でも4輪でも真っすぐな直線を引く場合は水糸(メジャー)不可欠です。

 

2輪のライン引き

 ・手軽に使えるので、ちょっとした線を引くには使いやすい。

 ・直線は苦手としているが、曲線を引くのは得意。粉の量は少ないので長い距離を引くのは苦手。   

 ・一般的な物は、ライン幅調整が出来ない。

 ・移動の際は持ち上げていくか、粉出し停止状態で移動させなければいけない。

 ・小型なので倉庫スペースも少なくて済む。

 ・価格は安い。  

 

4輪のライン引き

 ・真っ直ぐな直線を引くのを最も得意としている。但しサッカーのコーナーアークのような小さな

  円弧を描くことは苦手としている。

 ・20kgの袋を使えるので、長い距離でもOK.

 ・線幅調整が出来る機構のものもある。

 ・移動の際は「ウイリー走行」で、簡単に移動可能。  

 ・大型なので倉庫スペースもとる。

 ・価格が高い。 

 

2輪と4輪のラインカー最大の違いは「直線が上手く引けるか」「手軽に扱えるか」そして「価格」です。

以前は2輪のラインカーだけでしたが、近年圧倒的に2輪のラインカーが主力であった小学校でも最近は買い換え時に4輪のラインカーに替える例が増えています。それは小学校でもサッカーなどが盛んに行われているという背景があるからです。

 

そしてラインカーで重要な要素に「線幅」があります。前述のように競技ごとにライン幅は決まっていると書きましたが、これはルールブックに記載されていることですが、現実しっかりした競技場を除けば線幅はいい加減に引かれていることがほとんどのようです。

 

私自身は長年少年サッカーの指導に携わって色々なグランドを見てきましたが、専用の競技場を除けばほとんどがいい加減な白線を引いているのが現状です。

やはり、公式戦を開催する競技場では、たとえそれが小学校のグランドであっても最低限ルールブックを守ったラインを引いて欲しいものです。

 ※野球は少年野球でも正しい白線引きが行なわれているようです。

 

話が横道にそれましたが、NH-1Sはこの線幅調整が「極めて簡単に」「あらゆる競技に対応できる」ようになっています。そして従来のラインカーでの泣き所(耐久性)であった線幅調整部を、飛躍的に「耐久性を高める」ことに成功しました。

 

平板スライド方式

NH-1Sの線幅調整機構は、「平板スライド方式」という全く新しい機構を採用しております。

従来のラインカーは、粉出しに関わる全ての機構部分は「円弧」を基本としていました。

それは回る車輪、内部のブラシ部分も同じように円弧ですから、当然粉だし機構部も円弧、と考えられたのです。

 

NH-1Sは、発想の転換で内部のブラシ部分は当然円弧となっていますが、最終粉だし排出機構部は必ずしも円弧である必要がないことを実験で確かめ、最終的に厚さ2mmのステンレスの平板で構成させることで、耐久性も飛躍的に高めることに成功しました。

そして、線幅も平板を3枚構成にし、それぞれの平板を組み合わせることで必要とされる線幅が得られるようになっています。

 

そして大事なのは、これらの調整機構を操作するのが簡単だということです。

どんなに優れた機構であっても、複雑な操作を要するものではその価値は半減します。

平板スライド方式は「板を手前に引き出すだけ・押し戻す」の簡単操作です。

だれでも簡単に希望の線幅で白線を引くことが出来ます。

そして引き出したその位置で平板を固定させる方法としてマグネットを採用しております。

マグネットを使う事で任意の位置で板を固定でき、その性能は半永久的です。

 

 

これは、NH-1Sの底部の写真です。大きく見える車輪は前輪です。

粉だし出口に当たる部分が平たい板であるのがお分かりいただけると

思います。この状態の時が「粉出し停止」。つまりこの状態で車輪を

動かしても中のブラシは回転しますが粉の出口が閉まっていますから

粉が外へ出ることはありません。

 

 

この状態を上から見ると、板は全て閉まった状態です。

(写真で見える車輪は後輪です)

 

 

この写真は、線幅調整機構部のみを切り出した写真で、写真は陸上・テニスの5cm幅を示して います。つまり真ん中の板、一枚のみを引き出すと5cm幅の線が引けます。

粉が出てくる黄色い板の穴が見えます。この穴の部分から粉が出ます。

この穴部分の横幅が5cmなのです。

 

陸上・テニス5cm幅の線を引く時の板の状態を上から見た写真です。

真ん中の5cm幅の板のみが引き出されています。

 

 

同様に真ん中の板と左側の板を引き出せば、野球の7.6cmの線幅を得ることが

出来ます。

 

 

野球の場合を上から見た時の写真です。

 

 

サッカーの場合は、すべての板を引き出します。これで12cmの線幅が

得られます。 Jr.サッカー(少年サッカー)や練習時は、真ん中と右端の

2枚の板を引くと9,4cmになりますからこれで十分です。

 ※サッカーの場合ルールブック上では白線幅は12cm以下と記載されています。

  その為ゴールを造るメーカーは12cm幅の規格でゴールを造っているため

  ラインカーの白線幅も必然的に12cm幅にしています。

  但しこの規格のゴールを使っているのは中学校以上で、小学校のグランドに設置されている

  ゴールは8~10cm幅の物が多く設置されていますので(12cm幅のゴールが設置されている

  小学校もあります)、当機ではJr.サッカーでは9,4cmを推奨しています。

 ※Jr.サッカーのグランドで通常の12cm幅で白線を引くと、ゴールポスト白線幅が一致せず

  粉の無駄遣いにもなります。

 

 

 

同じようにサッカーの場合の上から見た写真です。

 

 

 

 

このようにスライドする板の組み合わせで線幅を決めるという、全く新しい機構を採用したのが「平板スライド方式」です。

この方式で使われている素材は、全て厚さ2mmのステンレス製の板ですから、従来のライン引きに見られた薄い鋼板やゴムの板の物に比べると、格段に耐久性が向上しております。

その他、左端の板のみを引き出した場合は2,6cm、 右端の板のみを引き出した場合は34,4cm、真ん中と右端の板を同時に引き出した場合は9,4cmとなりますので、全部で6通りの線幅でラインが引けます。

線の濃淡調整

グランドに白線を引く場合、サッカーのような大きなグランドになると使用する粉の量も馬鹿にできません。普段の練習時は、公式戦時と違って必ずしも正規の線幅だけでなく薄く引くことが出来れば粉の節約につながります。

また学校の授業などで学年や競技種目ごとに色々な運動を行う場合等も、直ぐ消せるように薄く引いたほうが便利なことがあります。

今までのライン引きでは、このように「濃く引く」「薄く引く」といったことが出来るライン引きはありませんでした。(授業用、競技用とモデルを分けているメーカーはあります)

 

このように時と場合によって線の濃淡をつけることによって粉の経済的な使い方ができます。(ECO)

 

NH-1Sは「全ての線幅で簡単にエコ使用」が可能です。

 ・使用状況・グランド状況によって薄い線・濃い線を引きたい場合もあります。

 ・芝生のグランド、砂地のグランド、雨上がりで湿気を帯びたグランドなどでは何時もより多少

 濃い目に引いたほうが線がはっきりします。

 

 

通常使用時は、若干板の引き出しを押さえ気味にし使用してみて白線の濃度を確認してみてください。

 

 

半分の薄さにするのであれば、右の写真にあるように引き出し板を全部引き出すのでなく、板の引き出し量を半分にします。こうすることによって、粉の出口は半分に規制されますので、当然白線も薄くなります。

 

この原理を使うことによって、他のラインパウダーに対応することも可能です。

今市場には、エコの声を受け「卵の殻」「建築廃材の石膏ボード」等の新しい

ラインパウダーが市販されています。これらの粉は、比重や粉の大きさなど流動性にそれぞれ特徴をもっていますので、厳密なことを言うとそれぞれのラインパウダーに合わせたラインカーが必要となりますが、これは現実的ではありません。

有るメーカーさんから兼用機が出ておりますが、これはどちらかというと最も決めの細かい粉に合わせて出口の穴を作っているため、きめの細かい(例えば卵の殻のラインパウダー)ラインパウダーを使うと比較的綺麗に引けますが、タンカルでは薄くなってしまう・・・という現象が出てしまいます。(反対に、一般的なライン引きで卵の殻のラインパウダーを使うと粉が出すぎてしまいます)

 

NH-1Sでは、使用するラインパウダーに合わせて出口を調整すれば、あらゆるラインパウダーに対応できますから大変便利です。

 

上から見てもお分かりになるように、板の引き出し量が少なくなっています。

 

このように、線を薄く引いたり濃く引いたりして粉の節約を図る経済的な使い方ができ、また現状市販されているあらゆるラインパウダーに対応できるラインカーはNH-1S NH-104のみです。

 

NH-104PROは、スライド板は2枚構成になっていますので、よりつかいやすくなりました。

線幅は、陸上、野球(Jr.サッカー)、サッカーと主な競技の線幅が引けます。

 注記:一枚の板幅は4,5cm、もう一枚の板幅は7,5cmですが、陸上用として4,5cmで引いたものと5cm幅で

    引いたものとの比較実験では全く問題ない事を確認しております。同様に野球用として7,6cmで引いたものとの

    比較でも全く問題ありません。

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